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☆へっぽこノベリストの部屋☆

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水色の朱鷺 第一章 ウワサ

「しってるー?1組の佐津木伊里亜が廃墟で殺されてたんだってぇ。」


クラスは、そんなウワサで持ちきりだった。





「犯人はね、水色の朱雀のメンバーらしいよ。ね!梓!」

「えっ・・あ。うん」



まさか自分が伊里亜を殺した、水色の朱雀のメンバーだよ、というわけにも行かず、あいまいな返事をし、机に座る。


「どーしたの?あーちゃん」

悠里が机の前にしゃがみこみ、目から上だけを出して梓を見つめる。

「まさか、伊里亜のこと?」

悠里が声をひそめて聞いた。



「うん・・・」



梓はぐったりと机に突っ伏し、ないていた。

「いつもの事じゃないの。そんな事で落ち込んでたら、朱雀を続けていけないよ・・・」

悠里は梓を見つめて言うが、梓は泣き止まなかった。




「ひっく・・・ぇっ。伊里亜・・・伊里亜・・・」


梓の大きな瞳から、大粒の涙が次から次へと零れ落ちる。


クラスのみんなは、伊里亜ガ死んだ事でないているんだろう、と特に疑いもしなかったが、悠里は心配だった。



自分たちが朱雀のメンバーだとばれはしないかと。





ばれたらどうなるかを、恐れていたのだ。




みずいろのTシャツと、ジーパンをびしょびしょにぬらし、それでも梓はないていた。



悠里はため息をつき、梓のほうを向く。


梓の唇が開き、言葉が漏れる。



「悠里・・・なんで、何でこんなに悲しいの?私。」



梓はつぶやくと、また泣き始める。









悠里は、呆れたように首を振ると、自分の席に着き、先生が来るのを待った。


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